STARTUP DESIGN

「シリアルアントレプレナーに負けないくらいの強い会社を作ろう!」が基本コンセプト

ほとんどのシードスタートアップは自前主義を早く捨てた方がいい

シードラウンドにいるスタートアップにとって、チームビルディングは常に頭痛の種です。優秀なエンジニアやデザイナーを採用したいものの、資金的な問題や会社の知名度の問題などでうまくいかない。プロダクトはいつまで経っても洗練されず、そうこうするうちに資金はさらに減っていく・・・。

よくある話ですね。

エンジニアやデザイナーの作業工数を業務委託やアルバイト、インターンなどで補っているケースもあるかと思います。実は今回の話の要点はそこではありません。

 

なぜあなたの会社の採用はうまくいかないのか

 

経営者のビジョンが誰にも響かないのでは致命的ですが、それはクリアしているという前提でここからの話になります。

ほとんどのシードのスタートアップには採用のエキスパート、つまり採用計画の上流に深く関わった経験がある人がいません。それが顕著に出ている悪い例として、採用の戦略・戦術において他社との競争の視点が欠けているということが挙げられます。

資金不足は自社の都合です。それに対して人材獲得は競争原理の世界です。ビジョンも資金力もあるスタートアップが数年前より増えてきた結果、スタートアップに来る上級のエンジニアやデザイナーは、彼らのもとに集まるようになりました。

ビジョンがあるだけでなく、自らの市場価値も正当に評価してくれる所に行くのは当然であり、市場価値を無視して彼らを巻き込むことは今は基本的にはできません。数年前は確かにそういうやり方も可能だったので、未だにその時のやり方に囚われている人は多いようです。

 

ではどうしたら良いのか?

 

当たり前ですが、ベストは優秀な人をフルコミットで招き入れることです。経営者の資質が要求されるだけでなく、ダイレクトリクルーティング、予算管理、資本政策など様々な面において、高度な設計が必要となります。

最悪なのは、無い物ねだりな採用活動をいつまでも続けた結果、本質的な課題をいつまで経っても解決できないことです。明らかに欠陥があるソリューションを提供している状態から抜け出せない。エンジニアの内製化が全く進まず、本来フォーカスすべき業務にフォーカスできない。このような状況が続けば、資金と時間ばかり消費することになります。

ではベターな戦術は何か。シードラウンドのスタートアップにとっての現実的な落とし所を考えてみることにします。それが今回の話の要点である「自前主義を捨てる」ということです。

いくつかやりようはあるのですが、ひとつ具体的に言うと、以下のようなストーリーに基づいてノウハウ(作業工数ではない!)を迅速に外部から調達するのは十分に検討に値すると思います。

・不足領域を補完してくれるアドバイザーを入れる
    ↓
・並行でポテンシャル採用(非幹部クラスの採用)に踏み切る
    ↓
・幹部級人材と接点を持つ(ダイレクトリクルーティングの一歩目)
    ↓
・サービスローンチ
    ↓
・ポテンシャル採用メンバーの技術や知識面について、アドバイザーに育成してもらう
    ↓
・サービスの仮説検証を進める
    ↓
・資金調達を行う
    ↓
・幹部級人材を採用する

 

初期のチームビルディングにおいて優先すべきこと

 

情報や知識やノウハウについて、それが必要な状態になった時に身近にある状態をいち早く構築した方が良いということです。初期に必要とする情報や知識やノウハウは、市場という要素を除けば各企業で似ていることも多く、外部の人でもフォローすることは可能です。また、何が不足しているのかはチーム構成によって変わります。

技術面であれば、インフラ設計、バックエンドの実装、コードレビュー、プロジェクト管理スキル、フレームワークやライブラリの選定など。ひとことで言えばCTO的な要素。

プロダクトデザイン面であれば、コンセプト設計、UX設計、UI検証、事業領域の仮説検証など。ひとことで言えばCCO(Chief Creative Officer)的な要素。

これらの不足分こそ、早く外部の知見に頼るべきです。しかも有償で

 

節約だけでなく投資を

 

ほとんどのシードのスタートアップは、資金の使い方がうまくありません。いかに節約できるかばかり考えていて、限られた資金を何に投資するかに十分に考えが及んでいません。これは初めての起業であれば仕方が無い面もあり、本来は「正しいお金の使い方」について周りでサポートする人が教えてあげる内容だとも思います。

結果としてよくあるのが、まず相談する相手を間違えるケース。UXに課題があるのに、営業系のメンターや金融系の投資家に相談したり。UXなんかは特にその悪影響が分かりやすく、体系だった知識が無いと一貫性が生まれないので、部分最適な話になりがちです。

次にありがちなのが、知見がある人に「無料で(単発で)」相談するケース。この記事で挙げているような課題を解決するに至るまでには少し長めの時間軸で関わる必要がありますが、支援を受ける側が無料にこだわった結果、適切なサポートが受けられないということになりがちです。

そして事業は停滞することになります。

資金が限られている場合であっても、経営を前進させるための投資は単なる消費とは分けて考えるべきです。価値に対して正しい対価を支払うもうひとつのメリットとして、これがスタートアップのエコシステム内でうまく機能すると、それぞれの知見をうまく持ち寄って、受託開発ほどの工数を取られずに初期のキャッシュフローを回しあうということも可能になってきます。

私個人の話をすると、現在いろんな活動をしている中で、この可能性について私なりの答えを見つけたいなと考えています。普段の仕事と並行して、そのためのアプローチもし始めています。

あともうひとつ付け加えておくと、私の現状はコンサルタントに近い立ち位置です。ポジショントーク気味であることも理解した上で、ひとつの情報として判断していただけると幸いです。

 

以下宣伝です

 

シード・アーリーステージの起業家限定コミュニティ「STARTUP DESIGN」をFacebookグループ上で運用し始めています。

コンセプトは「シリアルアントレプレナーに負けないくらいの強い会社を作ろう!」です。VCやメディアの方々が発信するコミュニティはすでにたくさん存在するので、ここでは私のような立場の起業家の視点から情報発信や情報解釈を行うことによる現状の打開を模索しています。参加者のみなさんの経営をさらに前へ、さらに良質なものへと変えていくためのきっかけにしていただければ幸いです。

興味があるシード・アーリーステージの起業家の方はぜひご参加ください!