STARTUP DESIGN

「シリアルアントレプレナーに負けないくらいの強い会社を作ろう!」が基本コンセプト

Nice to have(あったら嬉しい)なサービスをスケールさせるのは難しい

  • あなたのサービスは誰のどのような課題を解決していますか
  • それが証明できる定量的なデータ(事実情報)はありますか

 

この2つの問いに対して明確な答えを示せないなら、あなたが提供しているサービスはNice to have(=あったら嬉しい)の域を出ていない可能性があります。

そして、そういうサービスを事業としてスケールさせていくのは非常に大変です。

 

Nice to haveはユーザーが離脱する

 

Nice to haveなサービスのわかりやすい特徴として、ユーザーの離脱が早く、戻ってもこないことが挙げられます。例えば1週間使っていなくても何も困らないアプリとか、同じジャンルの別のものを使っても特に問題が無いアプリとか。

この手のプロダクトはAppStoreやGoogle Playのようなアプリプラットフォーム上で展開すると特に厳しいです。ランキングの維持にアクティブユーザー数が重要なのに、離脱が激しいためにそれが確保できない。口コミによる伝播が見込みにくい。結果として、自然流入による流入が維持できず、アドネットワークなどの広告流入に過度に依存した事業になりがちです。

 

Nice to haveをマネタイズするのは難しい

 

Nice to haveなサービスはマネタイズも困難です。無料でユーザーを集めるようなフリーミアムモデルの場合、課金タイミングですでにユーザーの大半が離脱しています。当初から有料なサービスの場合、「あったら嬉しいけれど、お金は払いたくないから別の手段で代替しよう」となりがちです。広告モデルでマネタイズしようとしても、目新しさで広告枠を購入してくれるクライアントはいても、効果が出ないので継続しません。EC(ソーシャルコマースなど)はまぁ大抵の場合、論外です。

 

スケールさせるにはMust have(必要不可欠)であることが必須

 

サービスをスケールさせるにはほとんどの場合、Must haveである必要があります。Must haveなサービスは誰かの課題を明確に解決しています。

(例)
Googleマップが無いと目的地にたどり着けない(しかもそれが無料で使える)

また、Must haveなサービスは、無いと困ったり不安になったりするという要素を持っていることが多いです。

(例)
LINEを1週間使ってないと不安になる(重要なメッセージを見逃しているのではないか、友人コミュニティから自分が離れているのではないか)

これらの例は定性的な情報ですが、Must haveなサービスは、それが必要不可欠であるということが継続率などの定量的なデータとしても表れています。

 

誰にとってのMust haveかを考える

 

サービスを運営している中で、あるユーザーから見るとNice to haveであっても、別のユーザーから見るとMust haveであることがあります。そこを見つけてよく分析してみることで、それまで把握していなかったユーザーの課題の本質にたどり着くこともあります。

事業価値をそこにフォーカスしてみたり、場合によってはピボットしてみるのも手です。ただし特定ユーザーのMust haveにフォーカスしすぎた結果、ニッチになりすぎることもあるので注意は必要です。そこに市場があるのかという点と併せて判断する必要があります。

 

Nice to haveなサービスにいつ見切りを付けるか

 

基本的には初期の仮説検証段階で判断すべきです。Nice to haveなままアクセルを踏んでしまうと、事業計画と実態との乖離を始めとして多くの矛盾やねじれを生み出すことになります。

継続率があまりに低すぎるサービスの場合、チューニングによってそれが多少改善された所で焼け石に水だったりするので早めの撤退かピボットに踏み切っても良いと思います。

一方で、ある程度の期間サービスを運営し続けることで先に書いたようなユーザーの課題の本質にたどり着くこともあるので、一概に早く判断するのが良いとも言い切れない部分もあるのが難しい所です。

撤退基準を設けるなどして、ずるずる続けるのは避けたいですね。

サービスにいくら思い入れがあったとしても、会社の事業としてやっている場合はそれとは切り離した冷静・客観的な判断をすることが求められます。特にスタートアップの記事などで「◯◯(競合アプリ)が普及したのでこのジャンルはニーズがある」と主張しているのをよく見かけますが、あくまで◯◯(競合アプリ)がMust haveなのであって、自分たちが本当にそれになりうるのかはよく考えてみた方が良さそうです。

世の中の人が抱えている課題にズバッと刺さるようなサービスを作りましょう!